お知らせ

平成29年 新年のご挨拶

2017-01-01

天皇陛下の「退位」発言が物議を醸し出しています。カレンダー業界は2年サイクルで生産しますから、元号はどうなるか、もし皇太子さまが継承されると誕生日がどうなるか、そうしたディテールが業界では最大の問題になります。できればスケジュールが事前に、しかも早めに公表されれば対応を講じられます。一朝一夕ではいかないでしょうが、全協としては各方面から情報を探り、陳情も行っていきたいと考えています。それと明治元年(1868年)から150年に合わせ、11月3日の文化の日を「明治の日」に改めようという動きもあります。議員立法として固まるなど実際の行動にはなっていませんが、これらの二つはカレンダーメーカーにとって神経質にならざるを得ない問題です。

商況として昨年はカレンダーの値上げの年でしたが、営業的にはほぼ認めていただいたと思われます。最終集計はまだですが、出荷冊数は微減。その分、売上げは値上げでカバーできたかどうか、ボーダーライン上にあると思われます。商戦前半は順調に来ましたが、少し崩れてきたのが9月半ばからです。その頃は大口と2,3千冊の中口を受注する時期ですが、それが遅れているという感じでした。年度比較を見ると9月に受注していたものが10月にずれ込み、逆に10月受注が9月に入ってきたりと、全体的にみれば少し前倒しの受注でした。一昨年は前倒しが顕著でしたが、昨年は動きが非常に掴みにくい年だったと言えます。ですからメーカーは印刷を絞り込む判断を早めました。必然、品切れが多かったようです。一方の販売店さんは、その分発注を早めるというのが、ここ何年間の傾向になっています。また、指定納期が増え、メーカーの負担が増しています。そのボリュームが結構な量になり作業が逼迫します。さらに名入れ原稿の多色化も追い打ちをかけます。従来、墨と赤の2色であったものが2色とも指定色になり、さらに3色、4色が当たり前に使われるようになっています。ある程度のボリュームがあればいいのですが、500冊を切る数量でも3色、4色という発注がかなりあり、バラで用意して名入れをオフで回すといった工程ではピーク時には大変な作業量になります。

近年、web通販での購入が普及し、翌日に商品が着くだけなく、本日中に着いたりします。若い人からはカレンダーの名入れがこれだけかかるというのは、想定外なのでしょう。ただ、ほとんどが積み重ね方式の生産ですから時間がかかりますということを説明するとわかってもらえますが、それでも2週間もあれば十分でしょうという若いお客さんもいます。ネット販売業者との競争を考えると厳しい要望ですが、短納期化への挑戦も必要かもしれません。

全協組織においては昨年、地域ブロックの統合再編に取り組みました。どのブロックでも会合を必ず開くようにお願いしたところ、おおむね顔合わせ、意見交換ができたようです。今年の全協総会(2月8日、ホテル阪急インターナショナル)での発表や理事会、販売部会での事情説明が楽しみです。業者の数が減っていく中で、横のつながりを強固にしていけば、お互いの顔が見えてきます。すると今まで言えなかったようなことが言え、いろいろな調整やいいビジネスチャンスが生まれてくると思われます。

今や競合相手は同業販売店に限りません。WEB業者やまったくの他業界、さらにメーカー・販売店の垣根も飛び越える多様な時代になっています。カレンダーの商売は1年に1回、この際、カレンダーの価値を上げ、しっかり売っていこうという気概のある販売店さんは本当に元気がいい。待ちの営業ではなく、競合会社との機先を制するには先手先手の早めの営業しかありません。

全協はみなさんが募う場を提供することが基本です。今まで足が遠のいていた方が、久しぶりに会合へ行ってみようかという雰囲気作りにブロック制が活きてきます。会合に出れば、今度総会があるからどうですかと促せます。数の理論ありきではないですが、組織はある程度の会員や出席者が必要。今後の課題として、会員増強のために業者の線引きをどこへ置き募っていくか。休眠会員の掘り起こしも必要ですが、方向性も議論しなくてはいけません。若手会員ともそのあたりは意見が違うでしょうから、若手の人たちが気軽に意見を出し合える場(組織)でありたいと思います。

カレンダーの日とは
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